人は年をとるにつれ、物忘れがひどくなります。脳は20代をピークに衰えていく一方です。加齢にともない、誰しも生理的な脳の老化現象が起こります。「あれ、それ」といったことが増えますし、人の名前がなかなかでてこなくなります。

私も最近、物忘れが増えたと実感するようになりました。クスリを処方する際に出したいクスリを思い出せないことが多々あります。電子カルテでは最初の2,3文字をいれないと候補表示されないので対応できません。そのため医薬品集を開いて、索引から同じ効果のクスリを引き、そのクスリが記載されているページの周辺を探して目当てのクスリにたどり着くといった感じです。なんとも面倒です。

よく患者さんが、
「最近、もの忘れがひどくて、私、認知症じゃないでしょうか?」
と聞かれることがあります。

その際に
「昨日の晩ごはんに何を食べましたか?」
などと質問します。
「あれ、昨日何食べたっけ?思い出せない!」
なんてやりとりがあります。

しかし、昨日食べたものが思い出せないのは問題ありません。昨日食べたこと自体覚えていない場合が問題なのです。そうなると初期の認知症の可能性がでてきます。この患者さんのケースだと老化現象の可能性が高いです。まあ、自分で言ってくるような方は大体問題ないです。

私の場合も、少しずつ老化しているんだな?なんてやり過ごしていましたが、「俺、大丈夫かな?」と思う出来事がありました。

先日、専門医資格の更新について調べていたところ、一つの資格が今年一杯になっていました。慌てて学会のホームページで確認したところ、更新のための申請期間が今年の6月までになっていました。しかも、3月中にハガキで通知が届くとも書かれています。

「おいおい、そんなハガキ届いてないよ!」
と思いつつ、かなり焦ってきました。

わざわざ更新のために、過去5年間にセミナーを受講し、学会にも参加してきました。更新に必要な準備は万全なのに、肝心な申請を忘れてしまったのです。今までそういうところは抜け目なくやってきただけにショックでした。

そこで、早速事務局に連絡しました。

私「すいません。今年専門医更新のはずだったんですが、申請を失念してしまいました。」

事務局「もう審査も終わってしまいました。残念ながら1年間失効となります。」

私「資格はく奪ではなく、1年後にはもう一度申請できるんですね?」

事務局「はい。来年またハガキを送らせていただきますので、会員番号とお名前を教えてください。」

私「○○○の大沢です。」

事務局「大沢晃弘先生ですね、あれ…?ちゃんと今年申請されていますよ!」

私「・・・」

なんと、ハガキが届いたことも申請したことも忘れていたとは…。安心した一方で、自分は大丈夫なのか?と悩みました。

こんな人いましたよね?

前述の患者さんとのやりとりに例えれば、本当に申請するのを忘れた。なら良かったのですが、申請したことを忘れたというのは認知症に値します。ひょっとして若年性健忘症か?と考えてしまいました。原因はなんだ。と調べてみるとパソコンや携帯電話の使いすぎによって、頭を使っていなかったり、ストレスや働きすぎも原因のようだ。どれも当てはまっていそうだ…。しかし、今の生活をどう改善することができるのか?

対策として、普段から電卓は使わずに計算する。字はパソコンではなく手で書く。スマホは使いすぎない。と書かれている。

どれも無理です。

どうしたものかと考えましたが、結局あれこれ悩んでいてもしょうがない、とのことで考えないことにしました。
皆さまはいかがでしょうか?

早く若返りのクスリが開発されることに期待しましょう!

おしまい