父のポリープ
先日、当クリニックで父親の内視鏡検査を行いました。胃・大腸同時に調べました。
胃カメラは特に問題なく、ピロリ菌の感染も認められませんでした。前年もドックで受けていたので、このタイミングで癌が見つかることはないだろうと予想していました。
問題は大腸です。70歳代にして初めての大腸カメラだったので、こちらは何か見つかる予感がしました。 実際検査してみると、まあ出るわ出るわ、ポリープだらけでした。幸い明らかな癌はありませんでした。小さなポリープは1年後に再検査とし、大きなものはEMR(内視鏡的粘膜切除術といいます。当院ホームページ内の説明もご参照ください。)で4個切除しました。しかし、直腸に差し掛かった際、写真のようなLST(側方発育型腫瘍といいます。)が見つかってしまいました。
NBI(狭帯域光観察)で撮影した画像になります。
このように大きくて平べったいポリープに関しては、EMRでは取り切れません。ポリープより、ひとまわり大きく粘膜ごと剥がして切除するESD(内視鏡的粘膜下層剥離術といいます。)が適応になります。ESDに関しては、専用の道具が必要ですし、施設基準を満たさないと保険適応にもなりません。もちろん入院が基本です。要するに大学病院レベルじゃないと無理です。当院ではお手上げです。
専門的な内視鏡手術が必要なときは、いつも昭和大学病院の内視鏡センター長である山村冬彦先生にお願いしています。例に漏れず、父親も紹介患者となりました。 ESDは無事終了。3日後にお見舞いにいってきましたが元気そのものでした。知人やその紹介、身内の検査治療となると緊張するものです。山村先生も今回やりにくかったと思います…。
当院では、昭和大学病院、NTT関東病院、東邦大学医療センター大橋病院など中心に紹介しております。もちろん患者さまのご希望やかかりつけがあれば、どの医療機関でも紹介させていただきますので、ご安心ください。