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2017.05.15

連休とおしり

楽しいゴールデンウィークもあっという間に終わってしまいました。このあと、うっとうしい梅雨の季節がやってくることを考えると今から憂鬱です。

さて、今回のテーマは、お休みとおしりの病気についてです。
ゴールデンウィークやお盆休みなど、長期の連休とおしりの病気には密接な関係があるのです。なんと連休後はおしりが痛んで受診する患者さんが増えるのです。
どうしてかというと、
それは「血栓性外痔核」ができる患者さんが増えるからです。
なんだ!その血栓性外痔核とは?と思われたことでしょう。
まずはそこからご説明いたします。
肛門のまわりには外痔静脈叢という、心臓に戻ってくる血液、いわば体をさかのぼっていく血管の集まりがあります。そこに過度のうっ血を来すことにより、戻っていけなくなった血液が、肛門の外の皮膚にイボ(外痔核)を形成するのです。症状は違和感程度のものから座れないほどの激痛まで様々です。「血栓」というだけあって血の塊ができます。言い換えれば、おしりに血豆ができるようなものです。ひどい方はピンポン玉くらいまで腫れ上がります。
では、何でこんなものができてしまうのか?
という原因ですが、きっかけとなる行為として、

・トイレで息みすぎた
・長時間、立ちっぱなし座りっぱなしだった
・重いものを持ち上げた
・運動しすぎた
・飲みすぎた
などが挙げられます。

連休中の行動にあてはめてみると… 飛行機、新幹線での移動、渋滞中の車の運転などで、おしりがうっ血(立ちっぱなし座りっぱなし)、
着いた旅先では、慣れない環境で便秘傾向となり、おしりがうっ血(息みすぎ)、
日中、観光地で長時間歩いて、おしりがうっ血(過度の運動)、
夜はいつもよりお酒がすすみ、つい深酒して、おしりがうっ血(飲みすぎ)、
帰ってきたらおしりが腫れて痛―い!
とこんな具合です。
これは極端な話ですが、これらの要因のどれか、または組み合わせにより血栓性外痔核ができてしまうのです。
他にも、休みを利用して引っ越しをした、ジョギング程度しかしたことがない人が、フルマラソンに挑戦した、などきっかけは様々です。
つまり、遠出や急な運動、深酒などをしてしまう連休はリスクが高いのです!
楽しいゴールデンウィークの後にまさかのおしりの病気が待っている。
怖いですね。
みなさまは大丈夫だったでしょうか?
おしりをご慈(ぢ)愛ください。
おしまい
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