先日、医師会からの要請で防災訓練に参加してきました。
「大崎第一地区総合防災訓練」なるもので、かなり大規模なものです。
会場は第一日野小学校のグラウンドでした。朝9時から開始でしたが、参加人数は100人超。消防隊の方も100人近くおられました。(こんなに集まってしまって、今火事が起きても大丈夫…?)
会場には練習用の消火器、心臓マッサージ用の人形に始まり、消防車に地震体験車までありました。参加者は地区ごとに6班にわかれ、各ブースをまわって訓練や体験を行っていきます。最近では各地で大規模な地震が起こっているせいか、防災への関心の高さがうかがえました。それぞれの地区ではTシャツを揃えていたり、ノボリがあったりとなかなかの気合の入りようでした。さながら訓練というより何かの大会といった感じです。
本部のテントには、せん越ながら私の席が用意されていました。ただ、そこにはヘルメットに白衣、そして大きく「医」とプリントされた真っ赤なビブレ(サッカー選手などが紅白戦のときに着るベストです。)が用意されていました。
強制されたわけではありませんが、明らかに「これを身につけなさい。」といった感じで置いてあったので、渋々着用しました。なかなか恥ずかしい格好でした…。
さて、私もただ訓練を見学するために呼ばれたわけではありません。ちゃんと仕事があります。私の役目はというと、被災者の「トリアージ」の実践でした。トリアージとは災害現場での診察に優先順位をつけることです。トリアージタグといわれる札を患者毎につけていきます。最重症で緊急の処置が必要な方につける赤いタグから軽症で歩けるような人につける緑のタグといった感じです。被害者が何百人もいるような大規模災害では順位付をしないと、「急いで処置をしていたら助かったのに」といった状況がでてくるからです。ちなみに残念ながらすでに亡くなっている方は黒いタグになります。
訓練の場では、「呼吸停止」「意識不明」「下肢骨折」などのプラカードを首から下げた模擬患者役の消防隊員が寝そべっています。参加者の方々に説明しながら、それぞれに合ったトリアージタグを患者さんに付けていく、といった具合です。
これを6班分、6回説明してきました。
参加者の方々が訓練を終え、締めは放水訓練の見学となりました。ちびっこ消防隊に始まり、地区の消防団、そして最後は消防士による放水とレベルアップしていきました。なかなか見応えがありました。
午前中一杯かけて訓練は終了。参加者の皆様におかれましては、防災への意識がより高まり、知識も高まったことでしょう。災害が起こらないことが一番ですが、備えあれば憂いなしです。私もほんの少し、地域の皆様のお役に立てたかと思います。
おしまい